2006年5月14日
ソニーのスカイセンサー5600(ICF-5600)を入手しました(ヤフオク).
1970年代にBCLがブームとなり、多くの個性的な短波ラジオが発売されました.
そんなBCLラジオの中でも一際個性的にデザインされていたのが、スカイセンサー5600です.
このラジオのターゲットは、短波放送リスナではなく、より高音質を求めたFMリスナだったように感じました.
ほとんどジャンクと思える出品だったため,比較的安く落札できました.一応,部品確保のつもりでいましたが,長年愛用しているICF-5900のACアダプタをつなぐと一応どのバンドも音はでていますし,FMは間違いなく生きている様子.
この時点で確認できた問題点は,
2005年4月21日追記
あまりに汚いけど,結構有望なので,とりあえず外装だけ洗うことにした.洗浄は外装だけバラして,「キレイキレイ(泡タイプ)」で.
外も汚いけど,中にもホコりが凄い.スポンジは全滅で,大きい部分だけ撤去.で,今日のまとめ.
2005年4月22日追記
近所のコジマに,ACアダプタを買いに寄ったが,ラジオ関連の売り場に使えそうなものはなかった.別な売り場(ホームセキュリティ関連)で使えそうなACアダプタが見つかったので,それを買って帰った(コネクタの外側が+で,6V +-5% 600mA).無負荷でテスタで電圧測定しても確かにほぼ6Vなので,レギュレータが内蔵なんでしょうか.
写真は,外装洗浄後,市販ACアダプタを入手し,FM受信中のもの.ベルトやツマミ類は念入りに乾燥させるため,外したままの状態.
2005年5月7日追記
手配しておいた,使用トランジスタ(互換品)が入荷したので,受け取ってきました.回路構成も大体理解できて,問題のインジケータ周りの原理と実際の回路も判ったので,暇を見て手をかければなんとかなりそうです.余裕を見て購入したので,総額\2,000ほどになりました.以下は,ヌルポイントインジケータの原理です.
2005年8月8日追記
仕事などが一段落したので,気分転換にヌルインジケータを修理することにしました.下の写真は,筺体から出して,ヌルポイントインジケータ回路の動作(電圧)をチェックしているところ.
調べてみたら,上のランプはやはり切れているようです.下の写真は取替えた後の様子.フィルムダイヤルの左側の透明な樹脂二つのうち,上側に挿入してある,黒いランプが交換したランプ.入手した部品は,やや大いもので,コードも太いため,もとの状態には綺麗におさまらない.このランプ交換で,上側ランプのチューニング時のヌルポイント動作は正常になった.
下ランプは,メモリーライトスイッチ操作によって点灯するが,チューニング時には,なぜか点灯しない.下側ランプは断線していないようだったので,深く考えず,ドライバTrを互換品と交換した.でも,症状は変わらず.ドライバTr周辺の抵抗に,どういうわけか小さなセラミックコンデンサが直列に挿入されている.下の写真では,交換したTrは,スピーカー穴の真下付近,その右隣にR+C.
今日は,くたびれてしまったので,動作状態だけ調べて,筺体に戻した.後は,次回のお楽しみ.忘れないうちに,ドライバTrのベース電圧だけ確認しておいた.
メモリーライトスイッチによる強制点灯時:7.5V
メモリーライトタイムアップ時の消灯閾値:7.0V
チューニング時:1.0V~2.5V(点灯せず)
2006年5月14日追記
先日,このページの内容について2通のメールをいただきました.
1つは,同じようにヌルポイント・インジケータが故障したICF-5600をお持ちの方からで,「修理のその後はどうなっていますか=このページの更新はまだですか?」という内容でした.
現状は,なにも進展していないため,更新もしていません.その旨お返事を差し上げたところ,しばらくして,ご自分でうまく修理されたと連絡をいただきました.
前回の修理で,ヌルポイント・インジケータの1つが,ほぼ正常に機能するようになったため, ICF-5600は,ベッド・サイドに移動しました.ボリュームはごくごく小さなままにしてあり,ほぼ毎晩,就眠時から朝目が覚めるまで"FMココロ"を聴かせてくれます.深夜"FMココロ"の魅力は,70's, 80's AORがよく選曲されることと,BBC Newsです.当たり外れはありますが,神経が高ぶっていても,心地よく睡眠導入させてくれます.局自体に80年代頃までのFMの雰囲気が少し残っているのも魅力です.相当にヤレてはいますが, BCLブーム時代にあって高音質を目指した大型スピーカーを驕るICF-5600は,こういった用途には最適ですし,なにより暗闇での選局にヌルポイント・インジケータの威力は絶大です.
現居に越して以来,室内の受信状態がかなり悪くなったことと,屋外アンテナを未だに用意できていいないため, JRC NRD-535Dを筆頭に幾つかの本格的な受信機は押入れで眠ったままです.仕事中にたまに鳴らすICF-5900がライバルで,もっとも活躍しているのが,このICF-5600です.適当な屋外アンテナを用意して,落ち着いた管球式のラジオを鳴らすのが,次の野望(?)です.
もう1つの質問は,ホイップアンテナに関するもので,「分解写真にホイップのためのスプリングが見当たらないが,どうなっていますか?」という質問です.
ICF-5600のホイップアンテナのスプリングはロッドアンテナ内にあると思います,たぶん.レバーを引いてホイップするのは,ロッドアンテナ全体ではなく,ロッドアンテナの先端付近のエレメントだけですので・・・
ページ更新ついでに,1点報告です.
昨年秋,調整に役立つかと思い,中古の標準信号発生器を安価で手に入れました. KIKUSUIのKSG4110(110kHz~110MHz AM/FMステレオ変調対応)です.
とりあえず,出力は出ているようで出力レベルを上げているときには特に問題ないようです(下の写真は,FFT付きオシロスコープに直結して出力を見ているところです).しかし,出力レベルを下げると特性が良くないですね.標準信号発生器を使うのは初めてなので,この手の機器がどの程度の精度を持つのかよくわかっていません.
今のところ,調整対象のラジオのスケールは,かなり大雑把にフィルムに印刷されたスケールですから,デジタルPLLで出力が出ているということで十分満足しています.
コメントはこちら(E-Mail)